税額表が乙の場合の扶養控除の方法と扶養人数の扱い

投稿者: yosiyuki

税額表は納税額の計算を簡易化するものですが……

税額表(正式名称「給与所得の源泉徴収税額表」)は、源泉徴収税額を求めるための強い味方です。様式に則って使用すれば、さまざまな雇用形態や個人的な事情を考慮したうえで、適切な源泉徴収税額を簡単に算出することができます。実務レベルでは、源泉徴収制度の根幹をなしている書類だといっても過言ではないでしょう。

ところが、労働の形態は多種多様ですから、中にはこの税額表だけでは対応できないケースも出てきます。

その代表格といえるのが、税額表の乙欄を使用していながら扶養親族がいる従業員についてのケースです。

税額表の乙欄が使用されるケースとは

税額表には「月額表(所得税法等負担軽減措置法別表第一)」、「日額表(所得税法等負担軽減措置法別表第二)」、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(所得税法等負担軽減措置法別表第三)」の3種類があり、雇用形態によって使い分けられます。また、それぞれには甲欄、乙欄(日額表のみ丙欄も)の区分があります。

特別な事情がない一般的な会社員に対しては、通常、税額表の甲欄が用いられます。事前に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」という書類を会社へ提出しておくことが要件で、それによって扶養控除などの基礎控除を受けることができます。

では、乙欄が使用されるのはどういうケースでしょうか。

それは、甲欄と反対に、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出がない人の場合です。

税額表の計算上では一切の控除を受けることができず、非常に高い税率になってしまいます。

Chart

なぜあえて乙になるケースがあるのか

明らかに「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出したほうが得であるにもかかわらず、なぜ乙欄扱いになる人がいるのでしょうか。

事情はさまざまありますが、最も多いのは、2箇所以上から給与所得を得ているパターンでしょう。

この「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、何箇所で働いていようとも、たった1箇所、主たる収入源となる事業所にしか提出することができません。ですから、2箇所以上から給与所得を得ている人の場合、必然的にいくつかの職場では乙欄扱いとなるわけです。

なぜこのような仕組みになっているのかというと、もし複数箇所に提出できてしまうとなると、二重に控除を受けてしまうことになるからです。

また、単純に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出を忘れてしまったというケースもあるかもしれません。

いずれにせよ、乙欄で計算される場合には、本来支払うべき所得税額よりもかなり高額の源泉徴収税額を納めていることになります。

乙扱いの人が扶養控除を正しく受けるためには

甲欄に該当されている人であれば、本来支払うべき所得税額と源泉徴収税額との誤差は年末調整で解消することができます。

ところが、税額表が乙の場合には、年末調整を受けることもできません。余分に払いすぎている税額を取り戻すためには、自ら確定申告をしなければなりません。

複数箇所で労働している人にとっては非常に不利な制度のように思えますが、実はこれにも、しっかりとした理由があります。

確定申告というと、自営業や自由業のためのものだというイメージがあるかもしれません。しかしたとえ会社員であろうとも、2箇所以上から所得を得ている人には確定申告が義務づけられています。

つまり、「確定申告をしないと大きな損害を被る」という状態を作り出すことで、申告漏れを防ごうというわけなのです。

しっかりと確定申告をすれば、余分に払ってしまった税金はすべて還付されてきますので、心配はいりません。

確定申告における扶養人数と扶養控除額

乙の場合の扶養控除については納税者本人が確定申告をするほかありませんので、経営者としては関知する必要はないです。

ですが、それでも相談を受けることはあるかもしれませんから、知識を身につけておくことは悪くないでしょう。

扶養親族として認められるためには、当年の12月31日時点で以下の4つの要件を満たす必要があります。

  • (1) 民法の規定による配偶者以外の親族(6親等内の血族および3親等内の姻族)あるいは、都道府県または市町村から公的に養育・養護を委託された里子・老人である
  • (2) 納税者と生計を共にしている
  • (3) 年間の合計所得金額が、38万円以下
  • (4) 1年間、青色申告、白色申告のいずれの事業専従者としても給与を得ていない

さらに、扶養親族は以下のように分類できます。

  • 控除対象扶養親族……12月31日時点で16歳以上
  • 特定扶養親族……12月31日時点で19歳以上23歳未満
  • 老人扶養親族……12月31日時点で70歳以上
  • 同居老親等……老人扶養親族のうち、納税者またはその配偶者と同居している直系尊属

これらの区分に基づいて、1人あたりの控除額は以下のとおり計算されます。

  • 一般の控除対象扶養親族 … 38万円
  • 特定扶養親族 … 63万円
  • 老人扶養親族(同居老親等) … 58万円
  • 老人扶養親族(同居老親等以外) … 48万円

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